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2021

四年生ブログ 細田海斗〜プライド〜


一年時のIリーグではスーパーサブ仲間として


観客を沸かし続けた


ピッチ上の相棒


平山輝から紹介に預かりました


(必殺仕事人)細田海斗です。


嬉しい紹介文だったので


気になる人は一つ前のブログも読んで見て下さい。





僕は四年間を振り返る。




そして感じた事




変わったことを




素直に文字に起こしていこうと思う。





それでは早速




いってみよう。








突然だが




あなたはどんなプライドを持っていますか?




自らのプライドを捨てられるくらい




好きだと思える女性は




本当に愛している証拠。




とはよく言ったものだ。




冗談はさておき、、、





僕はプライドについてこう思う。





「プライドを持ち続ける事は大切だ」




「プライドを捨てる事はもっと大切だ」





と。




僕はこの大学四年間で




多くのプライドを持ち続け




多くのプライドを捨ててきた。







~プライド~







『なんだこのレベルの低い環境は』





これがこの




東京農業大学農友会サッカー部に入った




最初の印象だ。




サッカーのレベルも




サッカーに対する姿勢も




当時の僕にはとても低く感じた。




とは言うものの




一、    二年生の多くの時を




セカンドチームで過ごした。




自分の方が上だ。




そう思っていた僕からすると




プライドを傷つけられた。




今思えばちんけなプライドだった。





遡ると僕は、高校三年時に




全国高校サッカー選手権大会で




優勝という実績を残した。




でも




「何かがおかしい」




そう思った。




埼スタのピッチの上に自分の姿は無かった。




当然、日本一という結果は




誇らしいものであった。




でも感情が湧き出てこない。




おかしい。




ピッチに立つ選手も




応援席にいる選手も




みんなが涙を流していた。




おかしい。




紛れもなくチーム全員で勝ち取った




悲願の初優勝だったと思う。




だけど




僕は違った感情が入り混じっていた。




「悔しい」




嬉しさなんかより




悔しさの方が圧倒的に強かったからだ。




複雑だった。




そこで初めて




試合に出られない苦しみを知った。





その頃からだろう




「プロサッカー選手になりたい」




と口に出すのを




恥ずかしいと感じるようになったのは。




そんなのだから




大学でサッカーをやるかも迷った。




ただなんとなくサッカーは続けたいし




そこそこのレベルで




そこそこ楽しみながら




ほどよく遊べればいいや。




そんな想いで大学サッカー生活をスタートさせた。







『プロサッカー選手』





僕が本気で心の底からプロサッカー選手になりたい。




そう考えるようになったのは




大学一年生の一月頃だ。




おそらく遅いのだと思う。




きっかけは正直まだ明確には分かっていない。




それでも自分自身の可能性に




疑う余地はなかった。




自分に絶対的な自信を持っていた。




根拠のない自信を。





大学でも部活を続けていると話すと




多くの人にこう言われた。




「凄いね」




「大変そうだね」





僕には理解が出来なかった。




サッカーをしていて大変だなんて思った事はない。




ボールに触れない日があると




なんだか気持ちが悪いと感じる。




みんなが毎日歯磨きをする




そんな感覚と同じなのだと思う。




だから、そんな大好きなサッカーで




僕という人間を一番表現できるサッカーで




自分が小さい頃夢見たように




今度は多くの人に夢を与える存在になりたい。




ただそう思っただけだ。





そこからは早かった。




親に一人暮らしをさせて欲しいと頼み




サッカーと向き合う時間を多く作った。




自分を律して生活した。




でも簡単には上手くいかなった。



当然だ。




本気になるのが遅かった分




普通じゃだめだった。




自分を理解し、受け止め、分析した。




そして一つだけ




周りと違う強さを持っている事に気が付いた。





「試合に出られない選手の気持ちを知っている事」





だった。






そしてある事を機に




自分の中での変化が加速する。







『就職活動』





僕がスタメンに定着し始めたのは




三年生の10月頃だ。




そしてその時期くらいから




少しずつ就職活動も始めた。




その理由として




今まで見ようとしてこなかった世界を




見に行きたかったから。




サッカーのない自分には




どんな可能性があるのか。




それを見たかった。




結果として、興味のある職業も見つけ




いくつかの企業から内定を頂いた。




その時に気付かされた。




「サッカーが全てじゃない」




それでも




「サッカーしかない」




そう思った。




だから内定を全て断った。




もちろん簡単じゃなかった。




だけど




保険なんていらなかった。




自分の本当に叶えたい目標があって




そこに手が届くチャンスがまだあるなら




自分自身で逃げ道を作る必要なんてなかった。




そこに強い想いと覚悟があるなら。




今しか出来ないことに夢中になりたかった。




そしてこの就職活動を通して




メンタル面に大きな変化が現れた。




小さな変化だが




大きな違いだった。







『プライド』





僕はとにかくプライドが高い。




自分自身の可能性を他人に否定される事を嫌う。




ここまでの文を読んで頂いたら




なんとなく相手チームにいたら




むかつく奴だなという事くらいは




分かって貰えたと思う。





そんな僕が




この大学四年間で




多くのプライドを捨てた。




その理由は至って簡単だ。




「必要がないから」




ただそれだけだった。






美しく試合に勝ちたい。




違う。




なんとしても試合に勝ちたい。






カッコよくプレーしたい。




違う。




カッコ悪くても観ている人の心に響くプレーがしたい。






自分が活躍したい。




違う。




自分が活躍できなくてもいいから




みんなの笑った顔が見たい。






自分の為だけに。




違う。




みんなの為に




試合に出られない人の分まで




チームの代表として恥じないプレーを




どんな結果であろうと




お前に託してよかったと




お前を信じて良かったと




そう言ってもらえるような




そんなプレーをする。




今年一年




この事しか頭になかった。




なぜか。





知っていたから。





誰よりチーム想いな仲間の事を




誰よりサッカーに熱い仲間の事を




誰より早く来て準備をする仲間の事を




誰より遅くまで自主練をする仲間の事を




誰より筋トレに打ち込む仲間の事を




誰よりももがき苦しみ




それでもチームの為に




自分を押し殺してまで




前だけを向き続ける




そんな最高な仲間の事を




僕は知っていた。




その人達を前に




僕のちんけなプライドなんか




不必要だった。




僕が見つけた唯一の武器。




誰にも負けない強さがあったから




あの悔しさを経験したから




こう思うことが出来た。





みんなにはどう映っていたか




正直わからない。




でも僕のプレーに




言動に




行動に




なんでもいいから




響くものがあったなら




すごく嬉しい。




変われない事は悪い事じゃない。




変わろうとしない事が良くない。




たとえ四年間で変われなかったとしても




変わろうとするその姿勢に




価値がある。




僕はそう思う。




同期のみんななら分かるはず。




こんなに変わった人間がいる事を。







『選択を正解に』





僕は多くのプライドを捨てた。




だけど




変わらず持ち続けた




プライドがある。




それは




「自分自身を信じ続ける事」




僕は自分自身に絶対的な自信を持っている。




誰になんと言われようと




僕だけは自分の事を信じ続けている。




僕にはとんでもない可能性が秘められていると。




そしてこれはこの先も変わらない。





ここまで読んでくれた人の中には




その選択って本当に正解なの。




そう思う事がいくつかあったかもしれない。




でもそんな事を考えるのは無意味だ。




なぜならそんなのは誰にも分からないからだ。




どんな選択だろうと




選択をした時点では




正解かどうかなんて分からない。




だったらその選択が




正解だった。




そう言えるような行動を取れば良い。





「選択を正解に」





僕は就職活動を通して沢山の事を教えてもらった。





僕という人間のありのままを出せる




唯一の場は




大好きなサッカーだけだという事を。







『最後に』




プライドを持ち続ける事は




決して悪い事じゃない。




それが




自分自身の軸となり




信念となるから。




だけど




プライドを捨ててまで




何かに取り組める人は




想いの強さが違う。




その強い想いはどんどん大きくなり




力になる。




だからこそ




自分の中の




持つべきプライドと




捨てるべきプライドを




探し続ける事が成長に繋がる。




その事を教えてくれた




大学サッカーに




感謝している。





そして




これだけは伝えたい。




農大に入って良かった。




心の底からそう思う。




後悔なんて一切ない。




最高の四年間だった。




ありがとう。







後輩のみんなへ



とにかく自分を信じて欲しい。


そして誰かの為にプレーできる人は強い。


でもまずは自分の為を突き詰めてプレーして欲しい。


それがいつか誰かの為に繋がるから。




同期のみんなへ



正直最初は心のどこかでみんなの事を見下していた。


ほんとにごめん。


でも今では最高の仲間だと思っている。


この代で良かった。


最終節の最後のあいさつで


みんなの事を見て自然と涙が溢れてきた。


みんなで駆け抜けたこの四年間は一生の宝です。


ありがとう。




のぞみへ



たぶん俺がマネージャーに誘ったよね。


最後までたった一人で俺達を支え続けてくれたね。


のぞみの為にも勝ちたい。何度もそう思って試合してきたよ。


最後まで俺らのママで居てくれてありがとう。




三浦監督を始めとするスタッフの方々へ



生意気で口答えばかりしてすみませんでした。


常に大学まできてサッカーをする意味を問いかけ


自分自身の幅を広げてくれ下さり


可能性を信じ続けて下さり


ありがとうございました。


チームを勝たせる選手にはなり切れませんでしたが


間違いなくサッカー選手としても


人としても成長する事が出来ました。


農大で皆さんの元でサッカーが出来て幸せでした。


ありがとうございました。




両親へ


まずは22年間ここまで育ててくれてありがとう。


僕がサッカーを


歯磨きと同じ感覚と思わせてくれるくらい


何不自由なく当たり前の様な


そんな環境を与えてくれてありがとう。


どんな選択をしても


何も言わずに見守り続けてくれる 父


点を決めると誰よりも喜んでくれ


嬉しそうに連絡をくれる 母


僕もいつか親になる時が来たら


二人みたいな親になりたいです。


これからは大好きなサッカーで


少しずつ恩返しさせて下さい。


そしていつまでも


僕の一番のファンでいて下さい。


何よりも二人の応援が僕の力になります。


本当にありがとう。






こんなに長い分を最後まで読んでくれて


ありがとうございます。


さて次回のブログは


僕達の代の唯一のマネージャー


ミーティングでは厳しい言葉を


遠慮なくぶつけてくる


そんなたくましくも可愛らしい


前田望妙です。


選手とは違った目線のブログに


違った面白さがあるでしょう。


乞うご期待!




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