タイトル ~いつまでも、仲間と~
その美貌から、
関東圏の大学に名を轟かせる存在でありながらも
頭から血を流す選手にアイシングの氷を渡しに行くような
お茶目な1面を併せ持つ
マネージャーの本橋からバトンを引き継ぎました。
本日の担当は
3年の丸山に次いで
部内で2番目におしゃべりとの呼び声高い
森實が担当します。
相変わらずの早口と滑舌の悪さから
理解し難い点もあるかと思いますが、よろしくお願いします。
スタート!!
僕は小さい頃からサッカーをしているが、
野球もやってみたかった。
小さい頃からメジャーというアニメを見て育った
折り紙付きの茂野吾郎信者である。
馬鹿みたいに野球好きで
ストレートだけで相手をねじ伏せ
メジャーリーガーを目指す姿に憧れていた。
しかし
兄の影響でサッカーを始めた自分は
次第にヨーロッパサッカーに釘付けになり
プロサッカー選手になりたいと思っていた。
ちょっと上手いからとチヤホヤされていた小中時代。
順調に茂野吾郎のような人生を歩んでいた。
そんな中、高校入学と同時に強烈な出会い。
こんなやつがプロになるんだろうなと思い
自分は吾郎のように物語の主人公にはなれないと悟った。
しかし、持ち前の闘争心とがめつさで食らいついた。
自分は小森(主人公の相棒)でいいと思った。
すごいやつについていけば、自分も大きく成長できる。
脇役だけど、サッカーを心から愛する仲間たちと誇れる時間を過ごした。
そんな小森が大学サッカーで猛者たちと仲間になる。
同期には吾郎のようなやつがいた。
サッカー以外のことを考えていない
サッカー中は誰よりもガキ
初めてそいつにサッカー中に言われた言葉は
「おまえ荒すぎ、退場退場。」
みなさんご存知の石田明である。
こんな人たちと高め合えることにゾクゾクしていた。
彼以外にも、尊敬する先輩やライバルになる同期
心を燃やすには十分な材料があった
はずなのに
いつになっても試合の応援をしている自分がいた。
サッカーを常に楽しんできた自分が
「そんな顔でサッカーしてて楽しいの?」
とスバに言われたことは覚えている。
いつの間にかおれってそんな淡々とサッカーしてたのか。
テツくんやハヤトから
「ザネ丸くなったな〜」
丸くなったのではない
自分でもわかっていた。
自分の良さだったが闘争心とがめつさがすり減っていたのが。
なんで明ともっと削り合うことをしなかったのか
公平を追い抜こうとしなかったのか。
今までみたいに
チームの中心選手になるためにもがかなかったのか。
サッカーでの悔しさはサッカーで返すしかないとわかっているのに
筋トレや
バイトや
遊んでいると
悔しさを誤魔化すことができた。
「バカになりきれてねえ」
三浦さんの叫び。
まさにその通りだった。
心から大好きだったサッカーなのに
いつの間にか
色んな雑念が混ざりながらプレーしていた。
「なんでこんなに走っているんだろう」
「今日もアゲかぁ」
と心で色々と囁いていた。
いつからか
メジャーを見返すことも
大好きな「DAYS」のマンガの連載を買うことをやめていた。
泥臭く
ただガムシャラに戦う主人公を見ると
今の自分と比べてしまうから。
ラスト1年
コロナによる中断期間
高校時代のスタッフや
グループトレーニングで内野やシュン、レイトたちから大きな刺激をもらい
どの立ち位置でも、チームのために、全力で取り組もうと決めて再開した。
最初は
高校時代のようなメンタルで練習に取り組め
自分自身のプレー、周りへの影響力
良い方向へ進めている実感があった。
はずなのに
また途中から
すぐに紐がゆるんでしまった。
継続力。
全くなかった。
明らかに、前の頃の農大と雰囲気が違う。
誰かが、変えないといけない
4年生が
おれが。
そうするべきだった。
はずなのに
ケンシロウやハヤトに任せていた。
この状況で、テツくんやモッチーやツブがいたらどうしたんだろうと
常に思っていた4年目だった。
鬼のような練習の中で
自分だけで精一杯になり
声を出す、矢印を示す、泥臭くボールを追いかける
これができなかった。
結局
社会人リーグだけはなんとしても昇格しないとと
意気込んでいたものの
最後の決定戦で負け。
ボロが出てしまった。
多くの農大の選手が審判に抗議していた場面で
「だから今年お前ら勝てねえんだよ」と
右京くんに言われた言葉はその通りだった。
言い訳を探し
闘いきれていない自分たちから目を逸らし
4年間積み重ねることができなかった
自分たちの弱さだった。
今までのサッカー人生
いつも節目の引退のときは笑って迎えていたが
今回は初めて笑って終われなかった。
涙も出なかった。
不甲斐なさ。
大学サッカーをやってよかったこと。
それは
1度もTOPで公式戦に出れないという経験をしたこと。
小中高と、
どちらかと言えば常にコーチに目にかけてもらい
温室の中で育った。
おれはメンタルが強くない
これは高校時代から自分でもわかっていた。
支えてくれる、刺激してくれる誰かがいて成り立っていた。
いざ野に放たれると
憧れていた茂野吾郎には程遠い自分がいた。
ここまでおれは弱いのかと
自分を知った。
じゃあ明や公平たちより自分が劣るかと言ったら
そんなことはないはず。
自分のサッカー人生はこれで終わりを迎えるが
これからの自分の行動や立ち振る舞いに自信と誇りを持てるかどうか。
この失敗は二度と繰り返さない。
昔憧れた吾郎のように、何事にも真っ直ぐに向き合いたい。
そして、今まで高め合ってきた仲間たちと
もっともっと張り合っていきたい。
そう思っている。
この4年間で少し寄り道してしまった分
取り返して行きたい。
岡本陽や石田明、佐々木陸生のような人間を目指して。
同期のみんな
最初はこんなやつらとやっていくのしんどいなぁと思っていた。
スバと
「あいつらと合わねえなぁ〜」と
ボヤいていたのが懐かしい。
自分勝手な人(自分も含め)が多かったぶん
内野や陽は
大変な思いをしたはず。
ただ
みんなといた時間は
笑いが絶えない
最高の時間だった。
ここまでデリケートさの欠片もないやつらと出会えたことは
サッカーを続けてきたご褒美なのかもしれない。
そしてみんなそれぞれの個性を持つ
地方出身の仲間と出会えたことも。
ただやっぱり
もっとやれた
もっとやらなきゃいけなかったと
思っている人はいるはず。
もう笛は鳴ってしまった。
だけど
4年間で人生は終わりじゃない。
これから先、各々のフィールドは違えど
もっと刺激し合っていけたらと思う。
10年後
「おれも負けてらんないわ〜」
と
みんなで言い合っていたい。
3年生。
たくさんの時間を一緒に過ごして
今じゃ敬語を使ってくるのはケントとソウヘイくらい、ぎりぎり。
同期のみんなと同じように
3年生のみんなを尊敬している。
特に
社会人リーグを一緒に戦った5人。
コウタ、マコ、ヨギリク、ユイト、ソウヘイ。
今年は笑って終えることができなかったから
来年はたのむ。
農大で
みんなと出会えて
本当によかった。
そして
積み重ねの大切さを教えてくれた上本郷SCのコーチ
人としての心を教えてくれたクラッキスのコーチ
楽しむことを追求させてくれた専松のコーチ
厳しい言葉で自分たちにぶつかってきてくれた農大のコーチ
ありがとうございました。
両親には
小さい頃からたくさんの試合を見てもらい
しつこいくらい褒めてくる母親と
冷静に対応してくれる父親。
とても感謝をしています。
たくさんお金のかかる子供でしたが
お金では買えない喜びや苦しいこと
多くの経験を
このサッカー人生で得ることが出来ました。
ありがとう。
最後に、
サッカーを通じて出会った
多くの先輩や後輩、同期、大人の皆さま
本当にありがとうございました。
長々となってしまいました!
おしゃべりなもので、口が止まりませんでした。
どうせ次の日あたり3年が
「ザネのブログなげえよ」
と言っていることでしょう……
明日は!
マモル先輩を愛し、マモル先輩に愛された男!
マモくんの背中を見て成長してきた
そんな横田源選手の左足から放たれるブログに乞うご期待!