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2020

四年生ブログ 久永蘭馬 〜最後に少しだけ笑う〜


今、つり目の2級審判こと、関根レフェリー

(審判は基本タレ目です)


からブログリレーのバトンを頂きました。


こんなんいくらあってもいいですからね。



今回のブログは


スリムな久永が担当させていただきます。


普段は心の底に秘めている想いを綴ります。


よろしくお願いします。





僕は小学生の頃、天才少年R君だった。


父親のスパルタサッカー教育


元プロサッカー選手の監督の指導


家から30秒で着く芝の公園


という恵まれた環境が


少年Rくんに授けられた。





あの頃の僕はサッカーを心の底から楽しんでいた。


ノールックパスとマルセイユルーレットを


法に触れるギリギリまで乱用していた。


脇見回転禁止法違反で捕まるところだった。





相手をカラーコーンのように


スルスルと抜いていった。


去年引退した栃木出身の須藤先輩が


被害に遭ったらしい。


もちろん加害者は覚えていない。





ある日を境に


そんな天才少年R君が


ゆっくり落下していく。


過剰なプライドと中途半端な技術を持って


ゆっくり落下していく。


落下した成れの果てが


大学3年生の夏


熱中症で横になる僕


走れない、守備をしない、


技術があるように見せる足先だけのプレーで


自分の存在を誇示しようとする


最低のサッカープレイヤーが


この世界に誕生した。




サッカーがつまらない


暑くて走れない


周りの人と真っ赤な太陽にむかって


お前らのせいだと嘆いていた。







そんな最低な僕にも周りの人や環境が


変化するきっかけをくれる。


そのゆっくり優しく愛のこもった


変化するきっかけという名のボールを


僕はラボーナで空振りする。





大学3年生の秋


先輩方の引退がチラつき始めた秋


就職活動の香りをほのかに感じた秋


僕の意識は変わった。


三浦監督の言葉を借りると


根こそぎ変わった。


理由はとてもシンプルだった。


"サッカー人生の終わりが見えたから"






サッカーに対する意識


周りの人に対する想いが変化した。


不要なプライドを捨てた。


プレーが良くなるのは必然だった。


チームのために走り、守備をした。


遂にサッカーの本質を捉えてしまった。







「終わり良ければ全て良し」









僕は思ったことをそのまま言葉に出す


その冷徹さから同期に汚れ役という大役を


押し付けられるほどだ




「」で囲われた上記の虚言を取り消し


汚れ役らしく


ありのままを言葉に出そう









「後悔」


僕のサッカー人生はこの言葉で幕を閉じる





自分と向き合うのが遅すぎた


支えてくれた人達に向き合うのが遅すぎた


大好きなサッカーと向き合うのが遅すぎた


僕は小山珠里より遅いのかもしれない





残りの1年を無駄にしないように


それまでの16年間を否定した


両親が支えてくれた16年間


たくさんの指導者から教わった16年間


一緒にプレーしてきた仲間たちとの16年間


もう二度と得ることができない


貴重な16年間を否定した


否定しなければ前に進めなかった






何気ない毎日に全力を注げない人達は


もれなく後悔をプレゼントされる


僕はその中の1人だったのだろう










大学に入学した時点で



ほとんどの人は



サッカーの最終章を迎えている。



後輩の皆さんは日々の練習に



なにを感じていますか?



なにを想っていますか?



まだまだ時間があると思ってはいませんか?



自分の生活からサッカーがなくなる瞬間を



想像したことはありますか?



その瞬間が僕にはあと少しで訪れます。



皆さんにも必ず訪れます。



今年の4年生は



たぶんその瞬間を笑顔で終われない



自分の何百倍も努力してきた仲間が

 


最後の試合で勝っても心から



笑えていないから



社会人リーグは必ず昇格してみせます。



せめて最後は



下を向かずに終わりましょう。






僕のどん底からの変化は


たかが知れている。


変化を繰り返し継続できる人がプロになり


継続できるチームが強いチームなんだと思う


最後の瞬間に心から笑顔になれる強いチームになってください。


グローブをつけ、

マントを羽織った正義のヒーロー丸山くん

小さい耳をピクピクさせている

逆ダンボの直人くん

(ブログに名前を出せと脅されました)


期待してます。







ここで定番となっている


両親への感謝に移りたいのですが、


その前にどうしても2人には


聞きたいことがあります。


公園でキックの練習に付き合ってくれた

お父さん

上手く蹴れない僕にお手本を

見せてくれました。

しかし、サッカー経験のないお父さんは

ガニ股助走からとてつもない悪球を蹴り

首を傾げ、少し照れ、

「よし、やってみろ」と言いました

お父さん、あの時間は何の時間ですか?


僕を含め家族のほとんどが県外で

1人暮らしをしていて

栃木の実家で今は1人で暮らしている

お母さん

ゴツいヘッドホンを装着して

HIPHOPを聴きながら料理するという

破天荒な変わりっぷりは

僕が、"不甲斐ない"から"fly high"

したいってことを"伝えたい"からですか?

韻の踏み方は合っていますか?




お父さん、お母さん


僕の17年間のワガママを


支えてくれてありがとうございました。


今の僕の1番の原動力があなた達です。






農大サッカー部を支えてくださった


選手、スタッフを含む関係者の方々


本当にありがとうございました。







僕はもう後悔しない


結構長めの後悔を味わったから


死ぬ間際の僕は


ハッピーお爺ちゃんRさんと


呼ばれていると思う。






そろそろブログを終わりにします。


最後まで付き合って頂き


ありがとうございます。







散々過去への後悔を嘆いていましたが








最後にサッカーに向き合えた僕は









"少しだけ笑っている"











明日のブログは

福井勇生ことおまんじゅう選手です。

寡黙な彼の貴重なブログにご期待ください。


WRITER:石田明
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